Sony の RAW ファイルでフィルムルックを作る方法

Sony のセンサーはクリニカルです。エンジニアにとっては賛辞であり、使う側の半分にとっては不満でもあります。ファイルはクリーンで正確、そして少しばかり素っ気ない。フィルムの魅力が正確さにあったためしはありません。この記事では、フィルムがトーンと色に実際に何をしているのか、どの RAW エディターでも再現できるスライダーごとのレシピ、そしてキャリブレーション済みのプリセットから始めたい人のための近道を紹介します。

フィルムルックの正体を、仕組みで語ると

ノスタルジーを取り払うと、愛されてきたフィルムの多くは4つの振る舞いを共有しています。

それ以外(光漏れ、傷、日付の写し込み)は衣装にすぎません。この4つを押さえれば、効果を声高に主張しなくても、写真はフィルムとして読まれます。

レシピ — スライダーごとに

露出の整った .ARW から始めてください。ここで RAW が効いてきます。これからハイライトを圧縮しシャドウを持ち上げますが、それはまさに JPEG に余力が残っていない領域だからです(RAW が粘る理由)。

  1. 黒点を持ち上げる。トーンカーブの左下の端を少しだけ上げるか、エディターにあればフェードブラック系のコントロールを使います。シャドウはディテールを残した暗いグレーに見えるのが正解です。
  2. ショルダーを付ける。カーブの上端をわずかに下げ、4分の3トーンを軽く持ち上げます。ハイライトが圧縮され、空のクリッピングが止まります。
  3. 全体の彩度を緩め、意図をもって戻す。彩度をひと目盛り下げてから、HSL で目当てのフィルムが好んだ色相を呼び戻します。Portra 風のポートレートならオレンジと黄色、Velvia 風の風景なら緑と青です。
  4. カラーグレーディングを二手に分ける。ハイライトを少し暖かく、シャドウを少し冷たく。この控えめな対比こそ、みんなが「フィルミック」と呼ぶパレットの正体の大半です。
  5. 粒状感で仕上げる。低感度フィルムの雰囲気なら細かく、キャラクターを出すなら粗めに。判断は100%表示ではなく、書き出しサイズで。

これが技に見えるか仮装に見えるかは、抑制で決まります。ひとつひとつの操作はぎりぎり見えるかどうか。それでも合わされば、写真の気質が変わります。

プリセットという近道と、それを使うべきとき

手でここまで追い込む作業は、最初の10回は多くを教えてくれますが、その後の100回は夜を浪費させます。RevelRaw は40種類以上のプリセットの中に Film Emulation カテゴリを備えています。Sony の色に合わせて調整した Kodak Portra と Fuji Velvia の解釈に加え、暗室の伝統に連なるモノクロの Silver Gelatin も入っています。AIによるシーン判別が写真を読み取ってプリセットを並べ替えるので、ポートレートでは Velvia より先に Portra が、風景ではその逆が上に来ます。ひとつ適用したら、上で述べたのと同じスライダーで調整してください。プリセットが最初の気質を決め、あなたの目が編集を仕上げます。

正体がばれる3つの失敗

Film Emulation プリセットを自分の1枚で試してみませんか? RevelRaw は無料でダウンロードでき、フル品質の書き出しが1回分付いています。.ARW をドロップして、シーン判別がどのルックを最初に挙げるか確かめてください。Mac App Store で入手(macOS 26 以降)。

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