ニコン Z f におすすめのRAW現像ソフト7選(2026年版)

Z f は、まず見た目で選ばれるカメラです。削り出しの ISO 感度ダイヤルとシャッタースピードダイヤル、1982年の FM2 をモチーフにしたボディ、そしてカメラを白黒撮影に切り替える軍艦部のレバー。ところが真鍮の下には、ニコンの最新のエレクトロニクスが詰まっています。2450万画素の裏面照射型センサー、Z8 や Z9 と同世代の画像処理エンジン、そして圧縮方式の選択ひとつで、どのアプリでファイルを開けるかが人知れず決まってしまう RAW 記録メニュー。このガイドでは、Z f が記録するファイルを7本のエディターで扱い、オーナーが実際に気にしているふたつの点、B&W 切り換えレバーとフィルムルックについても取り上げます。7本のうち1本は私たちが作っているアプリなので、足りないところも書きます。

手短に言うと:Lightroom、Capture One、DxO PhotoLab、ON1、そしてニコンの無料ソフト NX Studio は、高効率 RAW の各形式を含め、Z f が記録するすべての NEF を開けます。macOS 自体と darktable、RawTherapee、RevelRaw が読めるのはロスレス圧縮 RAW だけです。つまり、どの扉も閉ざさずにおけるメニュー設定はロスレス圧縮 RAW です。B&W 切り換えレバーとピクセルシフトには、どちらも編集上の宿題がついてきます。詳しくは以下で。

まず結論から

アプリ料金体系向いている人
Lightroom / Lightroom Classicサブスクリプション、月額14.99ドルから迷ったらこれ。Z f にフル対応し、何にでもチュートリアルがある
Capture One永続ライセンスまたはサブスクリプション。価格は高めクライアントワーク。作り込まれたニコンの色と、Z f の全圧縮方式への対応
DxO PhotoLab買い切り残したいコマが ISO 12800 にある、自然光派の撮影者
ON1 Photo RAW買い切りまたはサブスクリプション1回の支払いで最も幅広いツールを
darktable / RawTherapee無料・オープンソース無料で本格的な編集。ただしロスレス圧縮 RAW のファイルのみ
ニコン NX Studio無料(ニコン純正)すべての NEF 形式、撮影時のままのモノクロ、ピクセルシフトの合成
RevelRaw無料ダウンロード・買い切りありフィルムルックの仕上げを Mac で数分で

Z f がソフトに求めるもの

Z f は2450万画素のセンサーから 14bit の .NEF を3つの圧縮方式で記録します。1コマおよそ 30MB のロスレス圧縮 RAW、その半分近くの高効率 RAW★(HE★)、3分の1近くの高効率 RAW(HE)です。このサイズのファイルなら2026年のどの Mac にとっても軽い仕事なので、単純な処理速度の差は、4500万画素クラスのボディほどには出ません。そのぶん、他の3つの点で大きな差がつきます。

Lightroom と Lightroom Classic

Adobe は2023年末から、3つの圧縮方式すべてを含めて Z f のファイルに対応しています。補正プロファイルは、このボディと組み合わせる人の多いクラシックデザインの SE(Special Edition)単焦点まで、Z マウントレンズを幅広くカバーしています。モノクロ派にも手厚く、カメラマッチングのモノクロプロファイルを出発点にすればディープトーンに近いルックが得られ、マスクツールを使えば、赤フィルターで空を落とす定番の表現もすぐに作れます。とはいえ、料金は料金です。Lightroom 単体のプランは2026年3月に月額11.99ドルから14.99ドルに上がり、Photoshop 付きのフォトプランは19.99ドル。支払いを止めると現像モジュールがロックされます。乗り換え先はニコンユーザー向け Lightroom 代替ソフトのガイドにまとめています。すでに契約しているなら、Z f のために乗り換える理由はありません。

Capture One

Capture One は HE★ を含め Z f のすべての圧縮方式を読み込めます。推す理由は手作業で作り込まれたニコン用プロファイルです。肌や木々の葉が、Adobe のニュートラルな解釈より完成形に近い状態で初期表示されます。写真の空気感にほれ込んで買うカメラでは、これが効いてきます。価格は2026年6月にまた改定されました。全製品で6%の値上げとなり、年間サブスクリプションは月あたり約18ドル、永続ライセンスは300ドル近く。仕事で稼ぐプロの金額です。家族、旅行、スナップが中心のダイヤル操作のカメラには、仕事に対してソフトが立派すぎます。ポートレートの依頼で元を取る Z f なら、このリストで最も強力なカラーツールです。

DxO PhotoLab

Z f のセンサーはもともと薄暗い室内を得意としていますが、DxO はその楽しみをさらに広げてくれます。PhotoLab 9 は買い切りで、Essential が149.99ドル、Elite が239.99ドル。ノイズ除去は相変わらずこのページで最高です。ろうそくの明かりで ISO 12800 で撮ったコマも、溶けたような質感ではなく粒子の構造を残して仕上がり、補正は使っているレンズそのものに合わせて実測されたモジュールで行われます。HE 形式も読み込めるので、圧縮方式のメニューに縛られることもありません。足りない点はふたつ。ライブラリ機能が薄く、整理は Finder で済ませることになること。そしてピクセルシフトの .NEFX には一切手を出せないので、9600万画素のワークフローはやはり NX Studio を経由することになります。

ON1 Photo RAW

1回の支払い(2026年版は99.99ドル、プラグインとしても使える MAX 版は169.99ドル)で、閲覧、RAW 現像、レイヤー、マスク、そしてエフェクト群が手に入ります。エフェクトには、Z f オーナーが楽しめそうなフィルム調やモノクロのルックがずらりと並んでいます。HE 形式も読み込めます。どの機能も業界の先頭には立っておらず、インターフェースも、ダイヤル操作のカメラを選んだ人が毎晩向き合いたいと思う以上ににぎやかです。答えはトライアルにあります。自分の Mac で実際のカード1枚分を通してみて、その幅広さがごちゃつきに見合うかどうかを確かめてください。

darktable と RawTherapee

この無料の2本は、シャッタースピードダイヤル付きのカメラを買うような人にこそ報いてくれます。どちらも処理パイプラインを隠さずに見せてくれますし、darktable のフィルムエミュレーションのコミュニティ(LUT、粒子、スプリットトーン)は層が厚いのです。越えられない壁があるのは、ソフトではなくカメラのメニューのほうです。どちらのアプリも HE や HE★ のファイルは開けません。デコーダーをオープンソースのコードから締め出しているライセンスが変わる気配もありません。初めて本気で撮りに出る前に Z f をロスレス圧縮 RAW に設定しておけば、どちらのアプリも問題なく現像できます。最初の1枚をまともに仕上げるまでには、ひと晩かかると思ってください。それが授業料です。

ニコン NX Studio

無料で、しかもこのボディにとっては、おまけのダウンロードというより必須のアクセサリーです。NX Studio は3つの圧縮方式の NEF をすべて開け、レバーで選んでいたモノクローム、フラットモノクローム、ディープトーンモノクロームをそのまま再現し、ピクセルシフトの一連のファイルを9600万画素の .NEFX に合成できる唯一のソフトです。編集となると忍耐を試されます。インターフェースは古く、動作も重い。そのため Z f オーナーの多くは、「カメラには何が見えていたのか」を確かめる基準として、そして HE のファイルやピクセルシフトの素材を本命のエディター用の TIFF に変換する道具として使っています。カメラが届いたその日にインストールしておきましょう。

RevelRaw

私たちのアプリです。その前提で読んでください。RevelRaw は主要カメラブランドすべてに対応する macOS ネイティブのエディターで、Z f はその目指すところにぴったり重なります。残すと決めた1枚を、フィルムの風味をまとった完成写真に数分で仕上げること。ロスレス圧縮 RAW の .NEF をドロップすると、AIによるシーン判別が写真を読み取り、40種類以上の厳選プリセットをその1枚に合う順に並べ替えます。プリセットライブラリもこのカメラが向いている方向に寄っていて、名前で選べる Kodak Portra プリセットを含むフィルムエミュレーションのカテゴリーや、レバーのディープトーンの先を引き継ぐ銀塩調のモノクロルックがそろっています。選択編集は無料で、最大3つのマスクレイヤーを使えます。グラデーションとブラシはmacOS 26以降、クリックによる選択はmacOS 27以降に対応。カタログ管理や、画像を重ねる合成用レイヤーはありません。HE 形式には引き続き対応していないので、ロスレス圧縮 RAW を使ってください。処理はすべて手元の Mac 上で完結し、アカウントもクラウドも不要。無料ダウンロードにはフル品質の書き出しが1回分含まれています。Pro は、月額・年額・買い切りから選べます。macOS 26 以降が必要です。

選び方

よくある質問

Lightroom はニコン Z f に対応していますか?

はい。Lightroom、Lightroom Classic、Adobe Camera Raw は2023年末から Z f の NEF に対応しており、ロスレス圧縮 RAW、高効率 RAW★、高効率 RAW の3つの圧縮方式すべてを読み込めます。Z マウントレンズ全般の補正プロファイルもそろっています。古い永続ライセンス版はこのカメラより前に出たもので、ファイルを受け付けません。そうしたバージョンから離れられないなら、Adobe の無料ツール DNG Converter が橋渡し役になります。

Z f の B&W 切り換えレバーで撮った写真が、カラーで開くのはなぜですか?

このレバーはモノクロのピクチャーコントロールを選ぶもので、NEF はピクチャーコントロールを、フルカラーのセンサーデータに添えたメタデータとして保存しているからです。撮影時に選んだモノクローム、フラットモノクローム、ディープトーンモノクロームを再現できるエディターは、ニコンの無料ソフト NX Studio だけです。それ以外のアプリはすべてファイルをカラーで開くので、白黒は編集で作り直すことになります。そのぶん、カメラ内よりも細かくコントロールできます。

macOS のプレビューと写真アプリでニコン Z f のファイルは開けますか?

現行の macOS なら、Z f のロスレス圧縮 RAW の NEF を Finder、プレビュー、写真アプリで読み込めます。ただし Apple が対応したのは、カメラの発売からかなり経ってからでした。高効率 RAW と高効率 RAW★ のファイルは、macOS 単体ではどのアプリでも開けません。これらには、新しい圧縮方式のライセンスを取得したエディターか、ニコンの無料ソフト NX Studio が必要です。あらゆる方法は、Mac で NEF ファイルを開く方法のガイドで順を追って解説しています。

Z f の高効率 RAW の NEF を読み込めるエディターはどれですか?

Lightroom、Capture One、DxO PhotoLab、ON1 Photo RAW、そしてニコンの NX Studio は、どれも Z f の高効率 RAW と高効率 RAW★ の NEF を読み込めます。macOS、darktable、RawTherapee、RevelRaw が読めるのはロスレス圧縮 RAW だけです。ワークフローに後者のアプリがひとつでもあるなら、カードの容量を割いてでも、カメラをロスレス圧縮 RAW に設定しましょう。

Z f の9600万画素ピクセルシフト写真はどう編集しますか?

カメラはピクセルシフト撮影を一連の通常の NEF として保存し、合成は Mac 上でニコンの無料ソフト NX Studio が行います。16コマまたは32コマの一連のファイルを、9600万画素の NEFX ファイルにまとめる仕組みです。NEFX に対応するサードパーティ製ソフトは少ないので、仕上げは NX Studio で行うか、そこから16bit の TIFF を書き出して、使い慣れたエディターで仕上げてください。

ニコン Z f 向けの無料現像ソフトでおすすめは何ですか?

ニコンの NX Studio です。理由は Z f ならではの3つ。カメラが記録するすべての NEF を開けること、B&W 切り換えレバーで選んだモノクロのピクチャーコントロールを撮影時のまま再現できること、そしてピクセルシフトの一連のファイルを合成できる唯一のアプリであることです。汎用のエディターとしては、darktable と RawTherapee のほうが無料ではるかに奥深く使えます。ただしどちらも高効率 RAW の各形式は読めないので、カメラをロスレス圧縮 RAW に設定しておきましょう。

実際のファイルで、無料で試せます。 RevelRaw をダウンロードして Z f の .NEF をドロップすれば、仕上げた1枚をフル品質で無料で書き出せます。Mac App Store で RevelRaw を入手(macOS 26 以降が必要です)。

関連記事: Mac でニコンの RAW を編集する · ニコン Z8 におすすめのRAW現像ソフト · ニコン Z6III におすすめのRAW現像ソフト · NEF ファイルとは? · Mac で使える Kodak Portra プリセット · Mac で NEF ファイルを開く方法